「ニュー・シネマ・パラダイス」。1989年のイタリア映画。
私が一番好きな映画。これを字幕なしで見たくて、イタリア語の勉強もした。
今日、職場の人と話をしていた時、この映画の話題がでて、久しぶりに見たくなった。
この映画を見るたびに、涙が止まらない。今回もそうだ。
泣きながら、このブログを書いている。
この映画には、愛がいっぱいつまっている。
戦争で父を亡くした主人公トトと、子供がいないアルバトーレ。
二人の関係は、トトの成長とともに、親子から友達、そして人生の先輩後輩という関係に変化していく。
トトがまだ子供の時。アルバトーレが働く映画館が火事になり、逃げ遅れて倒れているアルバトーレを必死に助けるトト。そこには父がわりのアルバトーレを失うものかと必死で助けるトトのアルバトーレへの愛があった。
そして、高校生になったトトの初恋を、暖かく見守り、時には手助けをしてあげるアルバトーレの愛。
火事で視力を失ったが、その分いろいろなことがよく見えるようになったというアルバトーレは、戦争が終わって世界が変わっていくことを感じとっていた。そして映画館の小さな映写室でトトと共に過ごしたアルバトーレは、トトの才能を感じ取り、世界へ行けとトトの背中を押す。村には2度と帰ってきてはならぬと。アルバトーレの心の中にはいつもトトがいる。トトの心の中にはいつもアルバトーレがいる。アルバトーレとトトは、物理的な距離とは関係なく、心でつながる本物の愛を、私たちに教えてくれる。
そしてアルバトーレとの約束通り、村に帰ることのなかったトトは、世界的に有名な映画監督として成功していた。
アルバトーレの葬式のため、30年ぶりに村に帰ってきたトト。 街の様子は変わっても、街の人たちは何も変わっていない。そして自分も何一つ変わっていないことに気づくトト。30年という月日が経っても、初恋の相手エレナを愛し続けていることに気づかされる。
本当の愛は、たとえ離れていても、年月が経っても何も変わることがないのだ。
言い換えれば、変わってしまうものは、それは愛ではないということ。
コロナのせいで、落とし物を拾って渡してあげることも躊躇してしまうこの時代。人とのつながりが希薄になってしまったような気がするけれど、愛は変わることなく、私たちの周りにあるのだということを、気づかせてくれるこの映画はやはり最高だ。
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