1km。
なんの距離かというと、今日走れた距離。
毎日3kmのウォーキングしているのだが、時々調子のいい時など走ってみる。しかし、何十年もまともに運動していなかったので、走ったとしてもせいぜい300m。300mも走ればすぐにバテて、歩いていた。10代の育ち盛り、伸び盛りであれば多少のブランクもすぐに埋めることができるのだろうが、なんせこちとら何もしなければ衰える一方の50代。何十年のブランクを埋めるなんて、そうそうできることではない。
しかし、ウォーキングを再開してから約1ヶ月。体力もついてきたようで、今日はついに1kmを休まず走り続けることができた。さすがに3kmを走ることはできなかったけれど、1kmを歩かずに走り切ることができたのだ。私にとってこの1kmは、アームストロング船長の月面の一歩に匹敵するくらい、貴重な1kmなのである。
以前の私だったら、1kmしか走れなかったとネガティブに考えたに違いない。なまじ足が速かったため、余計に走れない自分を受け入れることができなかったと思う。もちろん、今日の1kmだって、他の人から見たら歩いているのか走っているのか、区別ができないくらいに遅かっただろう。でも、今の私はかなり成長した。できない自分を素直に受け入れることができるようになったのだ。タイムがどうこうより、1kmを走り抜くことができた自分を褒めることができるようになったのである。そして、この1kmに、これからに繋がる明るい光を感じることができているのだ。
己を知ることから、全てが始まるということを、今の私は知っている。
わずか1km。 しかし、私にとっては初まりの1km。
これからどこまで距離を伸ばせるのか、楽しみである。