映画に流れていた音楽を聴くと、その映画の映像が鮮明に脳裏に浮かんでくる。
例えば、イタリア映画「ニュー・シネマ・パラダイス」の 主題歌。この曲を聴くと、ナポリの青い空と青い海がすぐに目の前に広がる。そして、緩やかな山道を走る一台の自転車。自転車を漕いでいるのはもちろんアルフレッド。トトを後ろから抱き抱えるようにしながら、アルフレッドはゆっくりとペダルを踏む。満面の笑みのトト。この後に起こる悲劇や苦悩を前にした幸せのひととき。
例えば、ハリウッド映画「トップガン」のテーマ曲 「Dangerous Zone」。この曲を聴くと、青い空、果てしなく広がる砂漠の中の一本道が思い浮かぶ。そこを一台のオートバイが颯爽と走っていく。まるで夢へ向かってひた走っているかのような、色々な世の中の縛りから解放されたかのような自由を感じられる空間。
例えば、「戦場のメリークリスマス」の主題歌。戦争で疲れ切った人たち。戦火の中にも希望を見出そうともがく人たち。まるで生きることをあきらめたかのような無表情な顔。そして一言。「メリークリスマス、ミスターローレンス」。
音楽と記憶は非常に関係があると聞いたことがある。映像と音楽が結びつけば、そのメッセージはより人々の記憶に留まる。だから、いい映画、いいドラマには必ずと言っていいほど、メッセージを伝えるのにぴったりの音楽が存在しているのである。
最近で言うと、米津玄師の「感電」を聴くと、綾野剛と星野源の顔が自然に浮かんでくる。
今日、ウォーキングしているときに、たまたま「ニュー・シネマ・パラダイス」の音楽がイアホンに流れてきて、それを聞いたとたんに、ナポリの青い空、青い海が頭に浮かんできた。そのことをちょっと心に留めておきたくて、このブログを書いてみた。
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